牛乳の基礎知識 MILK INFORMATION
身近な存在だけど、よく知らないこともある牛乳。
そんな牛乳をもっと知ることで、それぞれの個性が見えてくる。
ここでは、牛乳をより楽しむための「基本情報」をお伝えします!






What is Milk?そもそも牛乳とは?
一般的に牛乳というと「牛のミルク」ですが、種類別の「牛乳」とは、 生乳(牛からしぼったままの乳)を加熱殺菌した生乳100%で、乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分* 8.0%以上のものをいいます。
それ以外は、乳脂肪分を調整した「低脂肪牛乳」「無脂肪牛乳」、それ以外の成分も調整した「成分調整牛乳」などに分類されます。
※牛乳から水分と乳脂肪分を除いた固形分



Raw Milk is Produced Throughout Japan生乳・牛乳は
全国各地で
つくられている
私たちが普段口にする牛乳は、生乳からつくられています。
全国の酪農家が乳牛を飼育して生乳を生産し、その生乳が各地の工場へと運ばれ、殺菌などの工程を経て牛乳として出荷されます。
各地域の酪農家や工場には、それぞれの特色があり、その違いが牛乳の風味や個性として表れます。
だからこそ、日本各地でさまざまな個性をもつ牛乳が生まれているのです。








※農林水産省「畜産統計」(令和7年)および「牛乳乳製品統計調査」(令和5年)をもとにJミルクが算出
牛乳には個性がある MILK HAS CHARACTER
生乳は、生きている乳牛が生み出すもの。
野菜や果物と同じように、さまざまな要素から味や風味の個性が生まれます。
では、その違いはどのようにして生まれるのでしょうか。
まずは産地に関わるものから見ていきましょう。




Breeds of Dairy Cow乳牛の種類
生乳を生み出す乳牛の種類は、牛乳の味や風味に大きな影響を与えます。
その理由のひとつは、乳牛の種類によって牛乳の成分が異なるためです。
地域によっては、希少な乳牛を多く飼育している場所もあります。
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- ホルスタイン種
- 日本の乳牛の約99%は、乳量の多いホルスタイン種です。乳脂肪率は約3.8%で、さっぱりした後味が特徴。体が大きく乳量が多いので、世界でも最も多く飼われている乳牛です。
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- ジャージー種
- 小柄で茶褐色のジャージー種は、国内で2番目に頭数が多く、全体の約0.8%(雌牛は約1万頭)。乳脂肪率は約5%と高めで、濃厚でクリーミーな味わい。主に岡山県や熊本県で多く飼育されています。
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- ブラウンスイス種
- 黒褐色のブラウンスイス種は、国内で3番目に頭数が多いものの、雌牛の頭数は約2千頭とジャージー種よりさらに希少です。乳脂肪率は約4%で高たんぱく。深いコクのある味わいで、バターやチーズの加工にも適しています。主に北海道や九州で飼育されています。
Dairy Cow Rearing Environments乳牛の飼育環境
北海道のように広大な牧草地や飼料畑がある地域と、
土地が限られた都府県とでは、乳牛に与える飼料や飼育方法に違いがあります。
さらに、乳牛は暑さに弱く涼しい気候を好む動物であるため、温暖な地域と冷涼な地域とでも飼育の仕方が異なります。
こうした違いが牛乳の成分の違いを生み、結果として味や風味の個性を生み出しています。


Types of Dairy Cow Feed乳牛の飼料
飼育環境や飼料の入手のしやすさ、さらに季節によっても、酪農家はそれぞれ工夫して飼料を組み合わせています。
みかんの産地では、みかんジュースの搾りかすを「エコフィード」として与えるなど、ご当地ならではの飼料もあります。
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- 粗飼料
(青草・サイレージ) - 青草、乾草、サイレージ(草やトウモロコシなどをサイロで乳酸発酵させたもの)といった粗飼料は、ビタミンやミネラルを供給し、乳脂肪分を高めるといわれています。
- 粗飼料
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- 濃厚飼料
(とうもろこしなどの配合飼料、
ビールかすなど) - トウモロコシや大麦などの穀類、油かす、米ぬかといった濃厚飼料は、乳を出すために必要な栄養素を豊富に含み、無脂乳固形分を高めるといわれています。
- 濃厚飼料



製造方法でも
美味しさは変わる
HOW IT’S MADE
HOW IT TASTES
生乳の産地だけではなく、
工場に運ばれたあとの加工方法によっても、
牛乳の味や風味は変わります。





Homogenization均質化
生乳には、乳脂肪がたんぱく質などでできた膜に包まれた“脂肪球”が含まれています。
これを均質に処理をするか否かで、種類が分かれます。
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- ホモジナイズド
- 脂肪球の大きさは直径0.1~10マイクロメートルとばらつきがあるため、これを2マイクロメートル以下に細かく均一にすることを「ホモジナイズ(均質化)」といいます。ホモジナイズすると、飲み始めから飲み終わりまで偏りのない味わいになり、消化も良くなります。
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- ノンホモジナイズド
- ホモジナイズしていない牛乳のことを「ノンホモ牛乳」といいます。ノンホモ牛乳は、上層に脂肪球が浮くことで濃厚なクリーム層ができ、逆に下部の牛乳は脂肪分の少ないさっぱりした味わい。生乳に近い風味が楽しめます。
Sterilization殺菌方法
加熱殺菌しても牛乳の栄養的な価値は損なわれませんが、殺菌方法の違いは、風味に影響を与えます。
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- 低温殺菌
- 63〜65℃で30分かけて加熱殺菌する「低温殺菌」は、もっとも古くから行われてきた方法です。低い温度で時間をかけてゆっくり殺菌するので、生乳により近い優しい風味が特徴です。
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- 高温殺菌
- 72℃で15秒以上加熱する「高温短時間殺菌」は、欧米では一般的ですが、日本では多くは見られない方法です。
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- 超高温殺菌
- 日本で市販されている牛乳の9割以上は、120〜150℃で1〜3秒、瞬間的に加熱する「超高温瞬間殺菌」でつくられています。殺菌効果が高いため日持ちがよく、加熱による香りが加わり、「コク」のように感じられます。
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- ロングライフ牛乳
- 超高温殺菌の中でも、135〜150℃で1〜4秒加熱して減菌し、無菌状態で容器に充填された牛乳は「ロングライフ牛乳」と呼ばれ、常温で60日間の長期保存が可能です。レジャーなどでの屋外への携帯や防災備蓄にも適しています。












