コラム「ミルクはともだち」
第2回 パッケージが語る、牛乳のストーリー
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牛乳をこよなく愛するグラフィックデザイナーで牛乳マニアのミルクマイスター高砂さんが、牛乳をもっと「知って・味わって・楽しむ」ためのコツを、連載でお届け。第2回は、牛乳のパッケージに注目します。

ミルクマイスター高砂です。
第1回では、生乳や牛乳を使った飲み物が実はたくさんあること、そしてそれらの見分け方についてお伝えしました。今回はもう少し踏み込んで、牛乳のパッケージが語りかける牛乳のストーリー、魅力についてお伝えします。
私たち消費者が牛乳を購入する時、その牛乳の情報を知りたい場合は、牛乳の容器に書かれていることから読み取るしかありません。そこに書かれている情報から、その牛乳がどういった牛乳なのか、どんな思いが込められているのかを感じとることができれば、その牛乳をより深く味わうことができるはずです!

「特選」「厳選」の表記に注目!

牛乳のパッケージに、「特選」や「厳選」などの文字が書かれている場合があります。実はこの文字、「なんとなく美味しそうに見えるからパッケージに入れちゃおう!」という具合に自由に使えるものではありません。
これらは、「全国飲用牛乳公正取引協議会」が定める優良表示基準を満たした生乳のみを原料につくられた牛乳だけに使用が許されている表記です。 要は、厳しい基準をクリアした高品質な生乳を使用している証しとして、「特選」「厳選」の表示が可能になっているんです。
「〇〇産」の表記に注目!

次に、パッケージに記載されている「〇〇産生乳使用」などの産地の表記に注目してみましょう。
産地表記があれば、その地域の生乳のみを使用しているという証しになります。例外もありますが、産地表記がある牛乳は、生乳を生産する牧場と牛乳を製造する工場が近く、売り場に並ぶまでの時間も短い傾向があります。また、その地域ならではの味わいを感じやすいのも魅力です。
つまり、産地表記があれば、「新鮮さを一番に押し出したいんだな」ということが分かります。今日は地元の牛乳を飲んでみようかな。あの地域の牛乳にしてみようかな、といった具合に牛乳を選ぶときの幅が広がります。
「〇〇限定」の表記に注目!

「限定」という言葉が記載されている牛乳を見かけることもあります。
主なものに、「酪農家限定」という表記があります。一般的な牛乳は、さまざまな地域から集められた生乳を使用しているのですが、この酪農家限定という言葉は、限定した酪農家から集めた生乳を使っていることを表します。都道府県ごとの地域を指す場合もありますし、もっと小さい、より限定した市町村単位のエリアを指す場合もあります。
「風景」に注目!

次に、パッケージに描かれている絵や写真の風景に注目してみましょう。
その風景は、生乳が生産された地域を表現している可能性が高いです。あくまでイメージの場合もありますが、その地域で生産されたという地域性、ローカル感を感じるポイントになります。この牧場の背景に写っているのは、あの地域のあの山かな、と想像してみるのも楽しい時間です。
「顔」に注目!

生産者である酪農家の顔がパッケージに描かれている場合もあります。
これは、その牛乳に対する自信を感じさせます。一般的な牛乳は、たくさんの牧場から出荷された生乳を使用していますが、こういった生産者の顔の見える牛乳は、ひとつの牧場、または数軒の牧場で生産された牛乳を使っていて、より個性を感じる味わいが特徴的です。
パッケージの側面には、その酪農家の牛への想いや牛乳の美味しさの秘訣などを語っている場合も多いので、正面だけではなく、ぐるっとパッケージ全体を見渡してみましょう。
今回は、牛乳のパッケージに込められた作り手の想いやこだわりをご紹介しました。前回お伝えした「種類別の違い」と組み合わせれば、毎日の牛乳選びが格段に面白くなりますよ!
次回は、「実際に牛乳の味ってどう違うの?」という疑問におこたえします。第3回「味の違いを楽しむコツ」もお楽しみに♪
文・図/ミルクマイスター®高砂 写真/篠田英美
ミルクマイスター® 高砂




